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●底泥処理技術とは?

●特性

●実工事におけるメリット

●成分について

●特徴と効果

●底泥処理の原理

●底泥処理のしくみ
   本文
●浚渫土の有効利用

●底泥処理の消臭効果について
はじめに
悪臭と臭気
ヘドロに含まれる悪臭物質
悪臭防止技術
浚渫工事における悪臭発生場所
消臭効果
添加量地球の水をまもろう!

底泥処理による水質環境保全

   〜 底泥処理技術 〜

汚れた河川・湖沼・海洋をきれいな水にもどしましょう!!

河川・湖沼・海洋では、長年にわたる土砂や生活排水の流入により、底部にヘドロ(底泥)が堆積しています。このヘドロ:有機性堆積物は、水質悪化の原因となり夏期になると水温の上昇とともに、窒素やリンを増加させ富栄養化を招き、光合成によりアオコを大量に発生させ水質は汚濁化し、悪臭を発生します。底泥処理は、大きな凝集能と脱水分離作用によりヘドロを短期間に大量に、経済的に良質な土質に改良することができ、処理水は浮遊物質をはじめBOD、窒素、リンなどが高度に処理されます。併せて、高い生物親和性により生態系に悪影響を与えず、魚類や水生生物の良好な生息環境となります。

特徴

  1. 処理後の水・土ともに安全性が確認されています。
  2. 脱臭、殺菌効果があります。
  3. 処理後の土は無害なため、植栽土等に再利用できます。
  4. 処理速度が速いので時間・コストともに削減できます。

用途

湖沼、河川、ダム等の底泥処理

・有機堆積底泥・汚濁水の処理   ・海底堆積底泥・汚濁水の処理   ・産業廃棄汚泥・汚濁水の処理
・畜産汚泥・汚濁水の処理    ・下水汚泥・汚濁水の処理


 2価または3価の鉄塩を主成分とした疎水化脱水処理、土質改良剤であり、浚渫底泥の沈降、圧密を早期に終了させるとともに、余水も清浄なものとすることができる。土の構造は鉱物粒子の集合体であり、粗細粒子から成り立っている。また、粒子間の隙間部分は水と空気と他の気体で満たされている。
 土粒子は通常負荷電であるため、泥水中に添加すると、鉄塩、アルカリ希土類などの陽イオン物資は相互誘引作用により土粒子と衝突し、結合する。この際、土粒子を相互に結合していた毛管水が切り離され、間隙水、吸着水膜は自由水となる。この疎水化現象により電気的に中和された土粒子は、互いに吸着し、ロック粒径が大きくなり沈降する。さらに高分子凝集剤を併用することにより、フロック径はさらに増大し、非常に大きな沈降速度を得ることができる。
 こうしてできた凝集沈殿土は、土粒子の疎水化現象により透水係数が大きく、底土の効率的な脱水処理、容易な脱水土質改良の構築が可能となる。また、土粒子の相互吸着作用により、毛管水を介することなく土粒子が連続して結合するため、結合構造が変化する。

底泥処理の原理


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  1. 沈降速度:
    初期含水比が4000%の場合、沈降速度は26p/minであり、これは従来多用されているPACの約15倍の沈降速度である。
  2. 余水の水質:
    上記条件下での濁度は9度、pHは6.5であり、放流可能な水質である。
  3. 凝集沈殿土の含水比:
    配合試験、自然沈降試験より、凝集沈殿土の含水比は従来のPACより約300%小さい400〜500%である。
  4. 凝集沈殿土の圧密特性:
    圧密試験より、凝集沈殿土の圧密係数は原泥の5倍である。
  5. 安全性:
    余水、凝集沈殿土の生物、植物、環境に対する安全性は下記の検証、試験により確認済みである。

    @ヒメダカによる急性毒性試験
    A小松菜による発芽試験
    B原材料の成分分析(有害物質の溶出性の把握)
    C魚介類に対する毒性試験
    D変異原性試験(DNA)

  1. 浚渫船の稼働率の向上:
    ラインミキサー工法によるヘドロクリン並びに高分子凝集剤の自動供給攪拌混合を排泥管内で行い、固液分離を早期に終了させることによって、流下距離の小さい貯泥池でも浚渫船の連続運転が可能であり、短期間でより多くの底泥を貯泥池に投入できることから、施工性に優れ、浚渫工事コストを削減できる。
  2. 埋立地の早期利用
    特性1・2・4より浚渫土の初期沈降、自重圧密が従来よりも短時間で行うことができる。また、現状工法では浚渫工事が終了してから長時間経過後に地盤改良が行われているが、ヘドロクリン工法は浚渫と同時に地番改良の一部を施工しているため、短時間で浚渫埋立地の利用を行うことができる。


2価および3価の鉄塩(主に塩化第二鉄)と3価の金属塩(主に硫酸アルミニウム)を主成分とし、さらにアルカリ希土類により構成されている無機凝集剤である。各成分の特徴は下記のとおり。

(1)塩化第二鉄
タンパク質を凝固させる性質があり、下水、し尿処理における凝集剤として使用される。
(2)硫酸アルミニウム(硫酸バンド)
上水の水処理に凝集剤として使用される。毒性無し。
(3)アルカリ希土類
主に海水に含まれる成分であり、食料品の添加物や水の浄化、医薬品、防腐剤、試薬などに用いられる。

特徴と効果

底質土砂(ヘドロ)を構成する親水コロイド内の微細粒子の表面を覆う吸着水膜を破壊し、親水コロイド内に閉じこめられた多量の自由水を解放する。(疎水化作用)
疎水化された微細粒子は相互に吸着団結化し、粗粒化して速やかに底部に沈殿する。沈殿後は次第に全体が閉まり、厚さを増すに従い重圧が加わるため、周囲の清浄な水は自由水となり、分離されて上澄水となる。


(1)土粒子の凝集沈降が早く、特に初期沈降が早いため、分離余水の清澄化が図れる。

(2)疎水性(透水性)が向上し、圧密係数が大きいため、土砂処理地に多くの土砂が収容できる。

(3)透水係数が大きいため、処理地の乾燥が早く、二次施工に早く着手できる。

(4)各種の安全性に関する試験の結果、周辺環境に対して無害である。

(5)含まれる成分(鉄分、カリウム、カルシウム)によって土壌改良剤としての効果があり、植物の育成ができる。

(6)塩化第二鉄の作用で有機汚泥(ヘドロ)をはじめ、コロイド状態の物質に対して凝集沈降効果がある。


■ヘドロクリン+高分子凝集剤とPAC+高分子凝集剤の比較

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圧密性の比較(初期含水比400%の場合)
 
ヘドロクリンはPACに対し、

@体積圧縮係数で約1.3倍、
圧密係数、透水係数で
約1.9倍になる。
(図−1参照)






A沈降速度

初期沈降時間(界面高さ1/2
到達時)は1/15に短縮される。
24時間後の界面高さは16%と  
PAC使用時の1/1.7に圧縮される。
(図−2参照)


B余水の水質
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濁度はPACと大差はないが、
沈降速度が速いと遊水池面積
が多くとれ清澄化が図れる



C凝集沈殿土

含水比は400〜200%(ヘドロクリン使用)
に対し700〜730%(PAC使用となり、
300%程小さい。










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■まとめ

初期沈降が速い
    ↓
余水体質の清澄化


圧密係数が大きい
    ↓
土砂容量が多く入る


透水係数が大きい
    ↓
地盤改良時の水抜きが短期間ですむ
造成地の利用時期が早い
 
ヘドロクリンは圧密性が優れており、浚渫土の初期沈降
自重圧密が早期に終了する事から、圧密埋立工事の効率
化と埋立池の容量が大きくとれます。





ヘドロクリン工法のしくみ










 ヘドロクリンラインミキサー工法の概念



浚渫土の有効利用


港湾区域では海底年々ヘドロが堆積するため、航路の確保や環境改善のために堆積したヘドロの除去が行われる。こうした浚渫作業は今後も多くの港湾で行われ、大量のヘドロ(浚渫土)が発生する。
 浚渫土の処分地は、陸上処分地と海上処分地の2種類があり、陸上処分は浚渫土の陸上運搬を可能にするため、ある程度の脱水・固化処理が必要となること、ダンプトラック運搬となることなどからコストがかかり、また運搬ルートの周辺環境の悪化などの問題もあり、今後は減少するものと予想される。
 これに対し、海上処分地は臨海埋立地に設けられるため、運搬船により一度に大量の運搬が可能なため、今後は主体になると思われる。
 しかし、海上処分地も、環境問題や埋立跡地の利用方法など様々な問題で今後は確保することが困難になることが予想されるため、確保できた処分ヤードをできるだけ有効に利用する必要性がある。
今までの工法では、海底ヘドロの土量を調べ、これに浚渫による増加代を乗じた土量をそのまま処分ヤードへの投入土量としていた。
今までの工法の問題点
  • 処分ヤードの受入土量の決定が困難であり、確定できない
  • 埋立中の自重による沈下が見込めないため受入土量を過小評価してしまうため不経済である
  • 埋立完了後の沈下(自重)の把握ができないため、地盤改良の見込みが困難である
  • 添加剤などを用いる場合、改良効果が把握できないため工法決定の根拠がない
浸透圧密試験とその結果を用いた自重圧密解析により、処分ヤードでの自重による圧密現象が予測できる。

底泥技術技術を用いた場合
  • 処分場ヤードの受入土量の決定が正確に行える
  • 埋立中の自重による沈下が把握できるため、受入土量を過小評価することがなく経済的である
  • 埋立完了後の沈下(自重)の把握ができるため、地盤改良にも経済的である
  • 添加剤による改良効果も把握でき、工法決定の根拠となる

底泥処理の消臭効果について

  1. はじめに

     都市河川や人工密集地を控える港湾等は有機物、窒素、リン等に汚染された有機汚泥(ヘドロ)が堆積し、その多くは強い悪臭を発生している。
     現状では、このようなヘドロを取り扱う工事において、ヘドロから発生する悪中の防止対策が重要な課題となっているが、その対策は十分確立されていないため、特に都市部では工事の着工ができない状態のところもある。
     この問題を成分によって解決する。

  2. 悪臭と臭気

     悪臭とは人間に不快感を与える臭気をいい、一般に悪臭物質が発生の原因となっている。悪臭防止法(昭和46年法律第91号)では悪臭物質の種類ごとに大気中の悪臭濃度の許容限度を定めている。(表-1)
     臭気とは人間の嗅覚によって感ずることのできるもので、室内空気、給水、下水などに関連して各種の臭気があり、悪臭として不快感を与えるものがあるが、計器により確実に直読できる測定技術は確立されていない。
     臭気は成分や濃度などの複合作用に基づくことが多く、悪臭物質の濃度を個々に分析しても実態にそぐわない場合が多い。したがって、臭気の強度は専門の調香師による嗅覚試験を基礎とする6段階臭気強度表示表で表される。(表-2)
     悪臭防止法では大気中における悪臭限度を臭気強度の範囲2.5〜3.5に対する濃度としている。
    尚、臭気は次の通りに分類される。
    1)芳香性臭気 2)植物性臭気 3)土臭・かび臭 4)魚介臭 5)薬品性臭気 6)金属製臭気 7)腐敗性臭気 8)不快臭
    表−1
    悪臭物質 においの感じ 許容限度(ppm)
    アンモニア NH 刺激臭 1 5
    メチルメルカプタン CHSH 腐った玉葱臭 0.002 0.01
    硫化水素 腐卵臭 0.02 0.2
    硫化メチル (CH)2S 腐ったキャベツ臭 0.01 0.2
    二硫化メチル (CH)2S2 ニンニク様不快臭 0.009 0.1
    トリメチルアミン (CH)3N 腐魚臭 0.005 0.07
    アセトアルデヒド CHCHO 麦わら様刺激臭 0.05 0.5
    スチレン CH ゴム様不快臭 0.4 2
    臭気強度 2.5
       (下限)
    3.5
      (上限)
    表-2
    臭気強度 臭気刺激
    0 無臭
    1 やっと関知できるにおい
    2 何のにおいであるかわかるよわいにおい
    3 楽に関知できるにおい
    4 強いにおい
    5 強烈なにおい


  3. ヘドロに含まれる悪臭物質

     ヘドロは堆積場所によってその中に含む悪臭物質は異なるが、有機物を多く含むヘドロほど悪臭が強く、それは強熱減量試験はCODを測定することによって、有機性のヘドロである
    ことが確認できる。
     その悪臭物資質は各種研究機関の分析により、アンモニアと硫化水素が大部分とされ、pHによってもその量は変化すると云われている。
     これらよりヘドロを消臭するにはアンモニアと硫化水素を除去することが必要となる。

  4. 悪臭防止技術

    現在実施されている消臭処理技術として次のような方法がある。

    (1)液中悪臭物質の除去

     @科学的処理 酸化処理 NaClO、H、ClO
    金属塩処理  Zn塩、Fe塩
    酸アルカリ処理 SO、NaOH

     A物理的処理 吸着法
    冷却法
    希釈法


     B生物的処理 酵素微生物処理
    殺菌剤処理


    (2)気中悪臭物質の除去
     @科学的処理 吸収法 酸アルカリ処理 SO、NaOH
    酸化剤処理 NaClO、ClO、O
    焼却法 直接消去、触媒燃焼


     A物理的処理 吸着法 活性炭、ゼオライト
    イオン交換 イオン交換樹脂


     B官能的処理 マスキング法 香油等
    臭気中和法 植物精油、緑茶抽出物等

     C生物的処理 活性汚泥法
    土壌脱臭法
    微生物脱臭法



    (3)処理方法

    @直接添加方式 発生物に直接消臭剤を添加し、水中で直接反応させる方法

    A散布方式 散布器を使用して発生源に直接散布する方法

    B噴霧方式 消臭剤を細かい霧状の微粒子として大気中に噴霧する方法


  5. 浚渫工事における悪臭発生場所

    ヘドロの浚渫・運搬には、ポンプ浚渫・送泥管圧送方式とグラブ浚渫・バージ運搬方式が代
    表されるが、下図の通りにそれぞれの工程で悪臭が発生する。



    ポンプ浚渫・送泥管圧送方式では、ポンプ船でヘドロを吸引してそのまま送泥管で圧送し、埋立処分地へ排泥するため浚渫場所や運搬時の悪臭の発生はほとんどない。しかし、排泥時に悪臭が発生するため、悪臭対策が必要となる。
    クラブ浚渫・バージ運搬方式では、浚渫・運搬・陸揚げ・埋立地の各場所で悪臭が発生するため、万全の悪臭対策が必要となる。この方式では発生場所ごとの対策を講じることは極めて困難であり、ヘドロ浚渫には不適当な工法と云える。
  6. 消臭効果

    (1)添加方法

     前述のとおりヘドロ浚渫には悪臭の発生する場所少ないポンプ浚渫が適している。ポンプ船で吸引されたヘドロは水(浚渫区域水:海水、河川水等)に希釈され、送泥管を介して処分地へ運ばれる。ヘドロクリンはこの送泥管の途中に組み込まれた攪拌装置(ラインミキサー)を介して直接ヘドロに添加攪拌する。
     悪臭防止技術で云えば、液中悪臭物質の除去;直接添加方式(ヘドロクリン管注工法)となる。
     送泥管に直接添加する管注工法のため、埋立地に処分される場合は特殊な場合(バージ船運搬)でもそれぞれの工程で悪臭の発生を防止することができる。


    (2)消臭原理

     ヘドロクリンの成分は2価または3価の鉄塩(主に塩化第二鉄:FeCl) と3価の金属塩(硫酸アルミニウム:Al(SO) を主成分とし、更にアルカリ希土類により構成されている。
     これらの成分が悪臭物質と反応し、悪臭の発生を防止する。そのメカニズムは次の通りである。

    @アンモニア(NH
     水中においてアンモニアはその存在する物質のpHによって濃度が変化し、pH7〜8で1〜2ppmのものがpH10では20〜30ppmに上昇した観測結果がある。これはアンモニアは水中で水と反応し、NH+HO⇔NH++OH− の
    様に解離するためである。つまり、強アルカリ性を中和すればアンモニアの発生を防ぐことができる。
     ヘドロクリンの主成分である塩化第二鉄と硫酸アルミニウムが強酸性の性状を持つため、添加することによって中和処理(酸アルカリ処理)を起こすため、上記のとおりアンモニアの発生を防ぐことが可能となる。

    A硫化水素(H
     硫化水素は毒性が強く悪臭防止法の他、大気汚染防止法(昭和46年法律第97号)で規制されている。除去法には酸化処理と金属塩処理が有効であるとされている。
     ヘドロクリンの成分である塩化第二鉄(FeCl)の塩素元素(Cl)が酸化作用を持ち、硫化水素を分解する。(酸化処理)また、塩化第二鉄の鉄イオン(Fe+)が硫化水素の硫黄イオン(S−)と反応し、不溶性の沈殿物として分解する。(金属塩処理)
     Fe++S−⇔ZnS:2Fe++3S2−⇔Fe

    以上のことより、悪臭物質を複合的に分解処理するため、凝集沈降(余水処理)の目的で添加するだけでなく消臭効果も備えている。

  7. 添加量
     効果は主としてヘドロを含む底泥の土質改良と浚渫に伴う余水の清澄化にあり、付加的効果として消臭効果がある。
     このときの添加量は土質及び、有機物の含有量によって変化するが、概ね原泥1m当たり1.0〜3.0kg/mとなる。この添加量で土質改良と、余水の清澄化に効果があることは過去の実施工事で証明されており、同時に消臭効果も確認され高い評価を受けている。
      
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